お通夜・葬儀・告別式に参列する時は、立場によって格式が違うものの喪服を着用します。
その後の法事に参列する時は、どのような服装が適しているのかわかりにくいですよね。
法事の案内状が届いたら服装や持ち物を準備しますが、
「喪服は、何回忌まで必要なの?」
「葬儀と違う法事も喪服を着用すべき?」
「参列する立場によって服装は変えるべき?」
このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
法事に参列する時の服装は、故人との関係や立場と法事の種類によって異なります。
こちらの記事で法事に参列する時のおすすめの服装について解説します。
法事の種類と目的
法事は、親族や親しい方を招き、お坊さんがお経を読み上げていただき供養する法要の後の会食を含めた儀式のことです。
- 葬儀の後の初七日法要
- 四十九日
- 百箇日
- 一周忌
- 三回忌
- 七回忌
- ・・・
- 三十三回忌
- 五十回忌
五十回忌まで行うと年忌法要を行わない弔い上げになります。
この五十回忌までの間にも、お盆やお彼岸などの法要もあります。
※法事や法要については、地域のしきたりや各宗派の考え方によって異なる場合があります。
死別による悲しみは、不慣れな環境に押し込まれ不安になります。
法事の目的は、葬儀の後も故人を供養し偲ぶ(忘れず懐かしむ)ためだけでなく、大切な方を亡くした際に遺族の悲しみから立ち直るグリーフケアの意味もあり大切な仏教の儀式です。
忌日法要と年忌法要の意味
このように法事は故人が亡くなったあと、五十回忌まで行い年忌法要を行わない弔い上げまで何年も続きます。
忌日法要:亡くなった日を「忌日」とし、忌日から7日ごとに行う法要。
最近は7日目の初七日法要から49日目の四十九日法要まで行う方が少なくなりましたが、7日ごとに行う忌日法要は7回あります。
仏教では、故人の命日から数えて49日までは、現世と来世を行き来している期間で49日以降に故人が極楽浄土に行き成仏するように盛大に祝います。そのため7日ごとに法要は親族や親しい方をお招きして供養します。
※49日の考え方は宗派により異なります。
年忌法要:定められた年の命日に行う法要。
亡くなって1年目を一周忌とし、2年目を三回忌、その後、6年目を七回忌、12年目を十三回忌、16年目を十七回忌と、3と7の年度ごと追善供養します。 昔は、五十回忌まで行い弔い上げとしていましたが、子供や孫の代の負担を考えて三十三回忌を年忌明けにする方が増えています。
法事にふさわしい服装
最近は、形式にとらわれない自由な葬儀が増えておりその後の法事も簡略化され家族だけで済ませてしまう傾向にあります。
とはいえ、法事は大切な行事であることは間違いありません。地域のしきたりや法事のマナーからふさわしい服装についてご紹介します。
葬儀後の初七日(しょなぬか)法要の服装
故人が亡くなった日を含めて7日目に行う初七日(しょなのか)法要の服装は、葬儀と同じ服装で参列します。
仏教の世界では、故人が三途の川のほとりに到着する日と考えられ極楽浄土へ行けるかどうか判決される日とされる大切な日です。
本来であれば初七日(しょなぬか)法要は、葬儀後の故人が亡くなった日を含めて7日目に行うものですが遺族はもちろん参列者の負担にもなるため葬儀の日に行う場合もあります。
遺族・親族は、立場やによって正喪服または準喪服を着用します。
一般参列者は、準喪服を着用しましょう。
忌日法要の7日毎に行う初めの大切な法要であるため、葬儀と別の日であっても葬儀と同じ服装で参列しましょう。
四十九日の服装
故人が亡くなった日を含めて49日目に行う四十九日(しじゅうくにち)の服装は、葬儀と同じ服装で参列します。
仏教の世界では、故人が亡くなった日から四十九日(しじゅうくにち)は、忌明け(きあけ)となり極楽浄土へ行けるかどうか最後の判決の日として考えられている大切な日です。
忌明け(きあけ)は、ご遺族が喪に服す期間を終えること。
四十九日(しじゅうくにち)は、故人の供養のためお坊さんを招き読経し、親族や親しい方と会食を行います。
遺族・親族は、立場やによって正喪服または準喪服を着用します。
一般参列者は準喪服を着用しましょう。
百箇日(ひゃっかにち)の服装
故人が亡くなった日を含めて100日目に行う百箇日(ひゃっかにち)の服装は、特に指定がなければ準喪服を着用します。
百箇日(ひゃっかにち)は、一説によると中国の儒教を仏教が取り入れた法要と言われています。 百箇日(ひゃっかにち)の前に四十九日(しじゅうくにち)があり、半年ほど経つと一周忌法要も控えていることから省略する方もいます。
とはいえ、忌明け(きあけ)後の初めての法要になるためその場にふさわしい服装を着用する必要があります。
百箇日(ひゃっかにち)は、参列する方を限定して遺族や親族のみで行う場合には略喪服でも問題ありません。
一般参列者は、四十九日(しじゅうくにち)や一周忌と違う意味のある儀式と考えて準喪服を着用しましょう。
一周忌の服装
故人が亡くなってから1年目の命日に行う一周忌は、初めての年忌法要で最も重要とされます。そのため葬儀と同じ服装を着用します。
一周忌は、お坊さんを招いて読経・法要し遺族や親族だけでなく故人と親しかった友人と会食を行います。地域によっては隣組の方を招くこともあります。
一周忌では色々な立場の方が参列することがあるため、遺族・親族は、立場やによって正喪服または準喪服を着用します。
一般参列者は準喪服を着用しましょう。
三回忌の服装
故人が亡くなってから2年目に行う年忌法要の三回忌までは、遺族や親族は準喪服を着用しますが一般参列者は略喪服でも構いません。
三回忌の服装は、それぞれの家庭の考え方や地域のしきたりによって違いがあるので、案内状に記載された服装について確認しておくといいでしょう。案内状に「平服でお願いします。」と記載されていたら、男性は地味で目立たないダークスーツ、女性は黒無地のワンピース、アンサンブル、スーツワンピースを着用しましょう。
三回忌以降の数え方は、回忌数から1年を引いた年に法事を行います。三回忌の場合には、回忌数が3ですので、1年を引いた年に2年目に法事を行います。七回忌以降も同様の数え方をするので、年忌の年を間違えないようにしましょう。
七回忌以降の服装
故人が亡くなってから6年目に行う年忌法要の七回忌は、遺族や親族、一般参列者も略喪服でも構いません。
七回忌が略喪服を着用する理由は、三回目の年忌法要であるため、ある程度和やかな雰囲気で行う法事だからです。
略喪服は、ファッションセンターのしまむらやカジュアル衣料品店のユニクロやGU、ディスカウントストアのドン・キホーテなどのお店の地味で目立たないスーツやワンピースで代用するのは避けましょう。
また最近の準喪服は、色は濃染加工をした濃い黒で違いはあるものの、スーツのかたちはビジネスで着る黒のスーツと同じでなので七回忌以降も準喪服を着用する方もいます。
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まとめ
今回は、「法事の服装」についてご紹介しました。
喪服は何回忌まで必要か。遺族や親族、一般参列者など立場によって違いがあるものの三回忌の服装まで喪服を着用した方がいいでしょう。
年忌の回数を重ねるごとに厳かな雰囲気から少しずつ和やかな雰囲気に変わっていくものです。七回忌以降は、略喪服であるダークスーツや地味なワンピースを着用してもよいのではないでしょうか。
法事の種類によってふさわしい服装をするように心掛けましょう。